日本人3人がノーベル物理学賞受賞!
2014年のノーベル物理学賞が名城大の赤崎勇終身教授、名古屋大の天野浩教授、米カリフォルニア大サンタバーバラ校の中村修二教授の3氏に贈られることになりました。
「青色発光ダイオードの開発・実用化」の功績が認められての受賞ですが、この青色発光ダイオードというものはどれだけすごいものなのでしょうか。
発光ダイオード(LED)自体は聞いたことがある人も実際に目にしたことがある人も多いでしょう。
クリスマスのイルミネーションなどにもよく使われていますし、LED照明という言葉も最近はよく聞きますね。
この発光ダイオードというのは豆電球や白熱電球、蛍光灯と比べてとても寿命が長く、省電力で、小型で、しかも安く大量生産できるという特長を持っています。
光源としてほかのものと比べて非常に優秀な特長を持っている発光ダイオードですが、長い間解決できない問題がありました。
それは色の問題です。
発光ダイオードは1962年に発明され、当時は赤色のみでした。
何年かたってから黄緑色の発光ダイオードも開発され、実用化されました。
しかし、多くの研究者たちが実現を目指していたのにもかかわらず、青色の発光ダイオードは実現しませんでした。
なぜ多くの研究者たちが実現を目指したのか。それは青色が「光の三原色」の1つだからです。
「赤・青・緑」の三色を「光の三原色」といい、この3色の光を色々な割合でまぜることによってさまざまな色の光を生み出すことができます。
3色を等しくまぜれば白色の光を作れるし、オレンジ色や紫色や黄色を作ることができます。
逆にいえば「3色全てがそろわなければ全ての色を表すことはできない」のです。
赤色はすでに発明され、残るは青と緑。
青色のダイオードが開発されれば、緑色も同じような仕組みで作れることは分かっていました。
だから多くの研究者が青色発光ダイオードの開発を目指したのです。これが実現できれば照明や電光掲示板などさまざまな用途に応用できます。
しかし長い間、誰も開発できませんでした。「20世紀(1901年から2000年の間)中の達成は無理」とまで言われ、ほかの研究者がどんどんあきらめていく中、あきらめずに研究を繰り返し、ついに1989年赤崎氏と天野氏が青色発光ダイオードを開発し、数年後の1993年には中村氏によって実用化されました。
最初に発光ダイオードが発明されてから30年。ようやく発光ダイオードの特長を活かすことのできる条件が整ったのです。
青色発光ダイオードが実用化されることによって緑色の発光ダイオードも実用化、そして三色あわせた白色の発光ダイオードも生まれました。
それによって蛍光灯のかわりとなる長寿命、省電力のLED照明が生まれ、信号機のライトに使われたりパソコンやスマートフォンなどの端末のディスプレイに使われたりするなど、今や発光ダイオードは私たちの生活にも深く関わっています。
今回のノーベル物理学賞はこのような、「長年困難だったことを実現したこと」とその成果が「私たちの生活の役に立っているということ」に対して贈られました。
名大附属高校も、SSH(スーパーサイエンスハイスクール)に指定されるなど、理数系の教育にも力を入れている学校です。名古屋大学のキャンパス内で日々学習することで、得られることも多いと思います。
今年度の名大附属中学の受検まで、残り3ヶ月となりました。
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